ふたば師範試験(論文1)

以前、ふたば書道会では、師範試験に論文提出がありました。400字詰め原稿用紙に手書きで提出。文章力も試されていたのかもしれません。自分で考えて書いていても忘れてしまうものですね。

今読み直してみると、緊張感を養いって、緊張感養う必要あるのかな‥汗

九成宮醴泉銘と孔子廟堂碑の違い

九成宮醴泉銘は作者、欧陽詢の人格を表し、几帳面に整い、力強く張りつめ、動じない強さを持つ。この、厳しさをも感じる強さは、二本の縦線が背きあい括れた形、背勢が表している。また、切れ味のある露鋒、そそり立つような縦長の外形も特徴といえる。

一方、孔子廟堂碑は作者、虞世南の寛容で落ち着いた性格を表し、品高く穏やか、力強さを内に秘めると言われる。向勢と呼ばれる、縦線が外に膨らんだ形と、蔵鋒により柔らかさを表し、点画を離した余白により沈着・品位を感じさせる。右払いを長く払うことで力強さを含ませている。

変遷する書風の源はこの二作品にあるといっても過言ではないほど、人々は千年以上も前から臨書してきた。これほど長く模範である理由は、集中力や緊張感を養い、結体の取り方、芯の通った線、絶妙な余白を習得することができ、それはいずれ、楷書のみならず行草書でも活かされ、文字の多様性が生まれ、自身の書風に通ずる為ではなかろうか。

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